米国証券会社(Firstrade, TD Ameritrade)の口座開設と活用について

【2002年12月1日掲載/2017年1月7日最終更新】

海外投資実践マニュアル-海外投資を楽しむ会編
高配当株で配当金生活
Toward a dream-come-true「経済的自由への扉は開かれた」
iBenkei.com
Dividend Stocks
ETF投資入門(日経文庫)
ETFとは何か(PHPビジネス新書)
HSBC香港の口座開設と活用について
海外口座を使った場合の株式譲渡所得の申告
外国株式等の配当所得と損益通算
海外口座の相続手続きについて
米国証券会社での信用取引

Firstrade証券に口座を持つ

日本人の新規口座開設が再開されました
海外投資を楽しむ会 公式リリース
2013年11月以降、日本人の新規口座開設が認められなくなっていましたが、2014年11月より再開されました。
オンライン上で情報を入力して新規口座開設申込書類を作成し、パスポートのコピーと一緒に提出(郵送、FAX、Eメールへの添付)すれば簡単に開設できます。

2012年9月15日、台湾・香港旅行に行っていた私はTD Ameritradeから送られてきたAction Required: Business Policy Impacting Your Account(必要な対策:貴方の口座に影響を与える経営方針)というメールを見た。
このときは何やら面倒なものが送られてきたな、ということで帰国してからゆっくりと読もうと思い、そのまま観光に出かけた。
そして、9月19日、今度はImportant: Corrected information on foreign policy email sent last week(重要:先週のe-mailにおける対外政策の情報訂正)というもので、その内容については弊サイトに9月29日付で「TD Ameritradeが2012年10月末で日本を含む特定国の居住者の口座を強制閉鎖へ」ということで掲載した。
そして、私はそこで書いたようにHSBC香港の米国株口座Firstradeの双方に口座を持つことにして手続きを開始した。

こちらの口座開設については、極めて簡単で、ウェブサイトの右上にある「OPEN AN ACCOUNT(口座開設)」のロゴをクリックすると、It only takes 10 minutes to open an account(口座開設にはわずか10分しかかかりません)という表示が出る。
その下に、If you have a referral code please enter it here.(紹介番号をお持ちの方は、それを入力してください)と書かれたところがあるが、もし、貴方の知り合いにFirstradeの口座保有者がいるようなら、referral code(紹介番号)を送ってもらい、それを入力することにより、口座開設後に優待サービスが受けられる。(紹介者はUS$50の報奨金をもらえる
紹介番号を入力後(それがない人は何もせずに)、Are you a United States citizen or greencard holder?(貴方は米国の市民権あるいは永住権を持っていますか)の質問に答えると、次に進むことができる。
次の質問はDo you currently reside in the United States?(現在、米国に居住していますか)で、いずれもNoと答えると、以下のメッセージが出るので、英語表記での回答を準備して次の画面に進めばいい。

Please have the following information on hand for each applicant before proceeding.(次に進む前にそれぞれの申請者について以下の情報を準備してください)

その後は画面に沿って個人情報を入力していくことになるが、この先のことについては、Let's Firstrade!(レッツ・ファーストレード)といった親切な個人サイトが存在するので、これに沿って手続きすれば、多少画面が違っていても何の問題もないだろう。
もし、ここで躓くような、先々でTD Ameritradeのように規則(regulation)が変わった場合に、対応が困難になるので、米国での口座開設はやめておいた方がいい。
蛇足ながら、口座開設の際はMargin(信用口座)はチェックを入れておくといい。
海外投資実践マニュアル アメリカ2」にあるように、日本の信用取引とは若干システムが異なるが、最初に追加しておいた方が後々面倒がなくていい。

オンライン申請が終わると、Welcome to Firstrade!という件名のメールが送られてくるので、サイン(日本語でも可)をした口座開設申請書とW-8BEN(書類の書き方は2011年5月18日「IRS Form W-8BENの更新」を参照)、それにパスポートのコピーを添えて郵送すればいいことになっている。
私は10月1日に書類をEMSで発送して、先方からは10月6日(現地時間で10月5日)にYour Firstrade Account is Approved & Ready for Funding and Trading!(口座開設書類の承認及び資金提供と取引の準備完了)のメールが来たので、かなりスムーズに口座開設ができるようだ。

ちなみに私はTD Ameritradeから口座移管をするので、その書類も合わせて出した。
詳しくは海外投資を楽しむ会のウェブサイトにTD AmeritradeからFirstradeへの口座の移管方法についてという記事が掲載されているが、意外と忘れやすいのは元の証券会社のstatement(口座明細書)で、私もそれを付け忘れたためにメールで督促が来た。
口座移管の手続きは開設の同日でなく、翌営業日になるようで、Account Transfer in Progress(口座移管手続き中)のメールが来たのは10月9日(現地時間で10月8日)になっていた。
This transfer request will be processed on 10/09/12. Please be aware that an account transfer generally takes up to 10 business days to process. Once this transfer is completed, we will inform you immediately.(口座移管の手続きは10月9日に進めます。一般的に口座移管には10営業日ほどかかりますのでご承知おきください。一度で手続きは完了し、終了後は速やかにお知らせいたします。)

そして、10月15日(現地時間も同日)、TD AmeritradeからYour outbound transfer request has been initiated(貴方の出庫手続き依頼に着手)というメールが届いた。
We want to let you know that we have received your request to transfer assets from your TD Ameritrade account ending in 0957. Your outbound transfer request has been initiated. (私たちは貴方の口座移管の依頼を受け、出庫手続きに着手したことをお知らせしたいと思います。)
私がFirstradeに口座を開設してからちょうど2週間で口座移管の依頼がTD Ameritradeに届いたということだ。
ちなみに、TD Ameritradeで保有している株やETFに関して、ウェブ上で保管されているconfirmation(売買報告書)やstatement(口座明細書)は、移管手続き前にダウンロードしておいた方がいい。
移管手続きが始まると元の口座(TD Ameritrade)にはログインできなくなるからだ。

10月19日(現地時間で10月18日)、FirstradeとTD Ameritradeからほぼ同時に口座の移管が完了したとのメールが届いた。
TD Ameritrade Client Servicesからのメールには、口座移管が開始された後にログインできなくなった理由を質問したことに対して、Upon review of your account, I show it was closed to facilitate the transfer process which is why you were not able to log in. Your transfer has been completed and your TD Ameritrade account is empty. If you have any further questions or comments, feel free to reply to this email, or give us a call at 1-888-723-8504, option 3. Thank you for doing business with TD Ameritrade.(貴方が自分の口座にログインできなかった理由は、移管の手続きが円滑に進むように口座を閉じたことによるものです。口座の移管は完了し、当社の貴方名義の口座には何も残っていません。もし、追加のご質問やご意見がある場合は、遠慮なくこのメールに返信いただくか、お電話ください。当社とお取引いただきありがとうございました。)

なお、他社からFirstradeに資産を移管する場合に、1万ドル相当以上を移管すれば、200ドルを上限としてFirstradeが移管手数料を負担してくれることになっている。(Special Offers - Switch to Firstrade, Get up to $200)
私の場合は、TD AmeritradeのStatementを添付して、全資産を移管するとしたためか、自動的に手続き(というか最初から何も徴収されていなかった)されていたのだが、1万ドル相当以上の資産を移管した人で、手数料を引かれている場合はAccount Transfer Fee Rebate Formを提出して払い戻しを受けよう。

「今日の一言」関連記事
Firstradeでの出来事

(注)上記の記事の銘柄でCornerstone Progressive Return Fund (CFP)は、2015年6月30日をもってCornerstone Strategic Value Fund (CLM)日本語情報)に合併(stock merger)された。

TD Ameritradeでの出来事
関連ブログ記事

米国証券会社での信用取引
(2007年6月1日現在)

日本と違って金利の高いアメリカでは信用取引に伴うmargin rate(証拠金率)も高く、私が口座を持っているTD Ameritradeの場合、2006年7月1日以降は年利9.75%がベースとなり、margin debit balanceの残高に対して金利が加算される。
信用取引の条件は 「海外投資実践マニュアル アメリカ2」に記載されている通りだが、アメリカでは日本と違って、現物株取引と信用取引が別れていないとあり、口座にある現金(TDAmeritradeの場合は、Money Market Assets)以上に株式を買った時点で自動的に信用取引(買建玉)になるようだ。
空売り(売建玉)の場合も同じように、現金を豊富に持った状態で空売りしている分には、日本でいう貸株料といったものは発生しない。

簡単に言えば、10,000ドル分の現物株式と10,000ドルのキャッシュを持っている状態で、15,000ドル分の株式を買うと10,000ドル分が現物に、残りの5,000ドル分が信用分となり、この信用分に対して金利が発生するということである。
空売りの場合も同様で、キャッシュの範囲内でやっている分には金利も日本の証券会社で空売りをした場合の貸株料も発生しない。
このことについては、すでに実践済(2007年4月25日「今日の一言」)であり、ほぼ間違いないと思われる。


Datek (現在のTD Ameritrade) に口座を持つ

TD Ameritradeが2012年10月末で日本を含む特定国の居住者の口座を強制閉鎖へ

新規口座開設希望の方へ
2005年11月1日現在でウェブサイトを確認したところ、日本居住者はAmeritradeに新規に口座開設ができなくなったようだ。
新規口座開設画面の「Create your account profile」の項目で、JAPANがプルダウンメニューにはなく、FAQには、Ameritrade restricts residents of certain countries from account opening.(アメリトレードは、一部の国の居住者の口座開設を制限している。)とある。

この点につき、ある投資掲示板の情報によれば、アメリトレードへ新規口座開設を認めない理由を正したところ下記の回答を得たという。
Ameritrade is currently unable to open new accounts for clients with mailing and/or physical addresses in Japan. This is a result of a thorough legal review of established regulations in your country. Clients with existing accounts cannot open additional accounts but existing accounts are not affected. Specific information about why accounts cannot be opened is not available.
現在のところ、日本在住者又は郵送先が日本にある顧客は、弊社に新規口座開設をすることができない。これは貴国の周到な現行法令の見直しの結果である。現在口座を持っている顧客は追加のアカウント(共同名義など)を持てないが、現在維持している口座には影響を及ぼさない。なぜ、口座の新規開設ができないかについての特別の情報は入手できない。

現行法令については弊サイト内「海外口座を使った場合の株式譲渡所得の申告」を参照の上、総務省の法令データ提供システムで、外国証券業者に関する法律第3条(営業の登録)と、外国証券業者に関する法律施行令第2条(国内にある者を相手方として証券取引行為を行うことができる場合)、外国証券業者に関する内閣府令第7条(証券取引行為の勧誘に類する行為)を見て欲しい。
今のところ、現行法令改正の形跡はないようだが、内閣府令の○○に類する行為などというものはいかようにも拡大解釈(通達)ができるし、法律でないものは改定に際し、国会の議決は必要ないのだ。
今回の措置は、それを見越した米国証券会社の規制とも言えるかもしれない。

かくいう私も米国のオンライン証券会社のDatek(現在はTD Ameritrade)に口座を持っている。
ここは比較的簡単に口座を開けるところで、所定のApplication FormにW-8BENと言われる米国税金申告用の書類(IRS Forms and Publications)にサイン(Need all paperwork signed in English cursive=すべての書類に英語の筆記体で)をして、それにパスポートのコピー(認証不要)を付けてFAXもしくは郵送すれば口座が開けるのだ。
私がDatekに口座を開いた当時はサインも日本語でよくパスポートのコピーも不要だったが、911(米中枢同時テロ)以降、開設要件が厳しくなったのかもしれない。

Ameritradeの口座開設に限らず、米国のオンライン証券会社に関しては荒井拓也氏のサイト(iBenkei.com)の会員になれば、掲示板で質問したり、保有する資産残高が多い人はB.I.S.S.(Benkei Investors Support System)というものを利用することもできる。
また、今は入手が困難かもしれないが、「日本語だけでできるアメリカ株(櫻井貴志著・明日香出版社)」が銘柄探しやオーダー方法の参考になるだろう。(口座開設方法は2000年当時のものであまり参考にはならないかもしれない)
あとは下記の関連サイトをあたるのもいいと思うが、最近は米国の証券会社の話題はほとんどないのが現状である。
ただ、一部の人の間ではInteractive Brokersに人気がある。
また日本を含むアジア・オセアニア諸国の株式をオンラインでトレードするならBOOM Securities Limitedがいいかもしれない。

参考までにアメリカ株式の取引を日本語でしたいならイートレード証券楽天証券に口座を持てばいいだろう。
そのほか日本語情報サイトとしてはiBenkeiが、ETF(Exchange Trade Fund)の情報についてはETFConnectが、ADR(American Depositary Receipt/米国預託証券)の情報についてはBank of New York ADRが、アジア・南米諸国の株式の取引についてはStocks Abroadが参考になるだろう。
ちなみにADRの検索については「国名(Select Country)」と「市場(Select Exchange)」を指定しないと、不要なものまで検索結果に出てくるので取捨選択が大変になる。
お気をつけあれ。

退職後も安心「インフレ防衛債(Inflation-Indexed Treasury Bonds)」
朝日新聞(1996.5.17)
■新型国債を米が発行へ-利回りがインフレ率に連動/貯蓄率アップも狙う
【ワシントン16日=共同】ルービン財務長官は16日、利回りをインフレ率と連動させる新型国債(インフレ防衛債)を年内にも発行すると発表した。高齢化社会への対応策として退職後に備えた個人の国債投資へのインフレの影響を抑えるとともに、国民貯蓄率の向上につなげるのが狙い。

子どもの教育資金準備など長期的な貯蓄手段としても注目される。米国同様、高齢化が進む日本でも同様な国債発行を求める声が出そうだ。
長官は、新型国債は「退職後の蓄えをインフレから守り、老後の生活安定に役立つ」と生命保険会社ばりのPRを展開した。

新型国債は、代表的な利付債の場合、1000ドルの額面債権価格が3%のインフレが起きると1年後に1030ドルに上昇。これにあらかじめ設定された表面金利を掛けて利払い額を決める。
個人投資家も購入しやすいよう最低額面は1000ドルに抑え、期間は30年と10年。利付債のほか割引債形式でも発行する。東京でも投資家向け説明会を開く。

ちなみに、W-8BENの有効期限については、記載内容に変更がなく、暦年中に最低一回の配当等の受け取りがあり、その支払いに関する情報がIRSに報告されている場合には、W-8BENは無期限に有効となるが、それ以外は、署名した日から3年間経過した後の12月31日までで効力が切れるとの記載があるので、無配の株式を長期で保有しているような場合には、証券会社から書類の再提出を求められるので見逃さないようにしたい。
参考までに原文を掲載しておく。

<Instructions for Form W-8BEN (1/2003)>
Expiration of Form W-8BEN: Generally, a Form W-8BEN provided without a U.S. taxpayer identification number (TIN) will remain in effect for a period starting on the date the form is signed and ending on the last day of the third succeeding calendar year, unless a change in circumstances makes any information on the form incorrect. For example, a Form W-8BEN signed on September 30, 2003, remains valid through December 31, 2006. A Form W-8BEN furnished with a U.S. TIN will remain in effect until a change in circumstances makes any information on the form incorrect, provided that the withholding agent reports on Form 1042-S at least one payment annually to the beneficial owner who provided the Form W-8BEN. See the instructions for line 6 on page 4 for circumstances under which you must provide a U.S. TIN.

パスポート認証について

最後に「外国の金融機関」に口座を開くために越えないといけないハードルに「パスポート認証」というものがあることが多い。(私の持っているHSBC Hong KongやTDAmeritradeは必要ない)
つまり、パスポートのコピーに"I certify this is a true likeness of Mr/Mrs. **"という認証文と、弁護士、公認会計士、医師など社会的ステータスの高い専門家などのサインを付して返送しなければならないものだ。
ただ、こういうことに慣れている人でないとトラブルになると聞いている。
一番話しにならないのが、公証人だとか・・・無理もないかな~
あと、行政書士(Administrative documentation lawyer)に頼むという方法もあるみたいだけど・・・
まあ、英語がある程度できて(これは必ずしも堪能である必要はないかもしれないが)、海外に口座を開こうなんて考えている人は覚えておいた方がいいかもしれない。

そして、以下のアドバイスも海外銀行口座を開く際には役に立つかもしれないので紹介しておこう。
但し、これらは、ある投資サイトの掲示板の投稿を抜粋したものであり、私個人が経験したことではないことを言っておきたい。

行政書士に依頼した「パスポート認証」の事例
(これは2000年5月にある投資サイトに投稿された記事の抜粋である)
  1. インターネットで自宅に近い行政書士を検索する。
    もちろん、この投稿者も当然ながら、NTTのタウンページとかでも検索可能と言っているが、インターネットくらい扱えないと話が長くなるとのことで避けたようだ。
  2. 電子メールで「パスポート認証」をしてもらえるかの問い合わせをする。
    このときメールは2通に分け、1通目を通常の添付ファイルなしの問い合わせとして、2通目を認証文例をWordで作成して送ったようだ。
    この当時でもそうだったが、今では見知らぬ人からの添付ファイル付きメールは即座に削除されても文句が言えないので、このくらいの細心の注意が必要かもしれない。

    この投稿者は、1通目のメールについて(説明内容)、
    海外の銀行に口座をつくる必要があること
    口座を開設することは、違法なことではないこと(当たり前だけど、念のため)
    海外で銀行に口座をつくる際には、一般的に「パスポートのコピー認証」が要求されること、そして、あくまで、パスポートではなく、「コピーが本物であることの証明」をして欲しいこと
    海外なら、一般的に弁護士などが「パスポートのコピー認証」を一般業務として行ってくれること
    知り合いに弁護士などがいないこと
    などを説明したものを送り、
    2通目のメールに認証文例を和文と英文で作って送ったそうだ。
  3. これらのものについて相手方のOKをもらった後、事務所を訪問して書類を受け取ったそうだ。
    投稿者曰く、この方法は相当に格安だったそうだが、同じようにしてトライする価値はあるかもしれない。

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